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見落としがちな左手のテクニック「ジョイント」を攻略しよう!

ギターで歌メロやギターソロなどの単音フレーズを弾いたときに、何かしっくりこないなと思ったことはありませんか?もしかしたらそれは「ジョイント」がうまくできていないからかもしれません。今回は、単音フレーズがグッと洗練されるジョイントのテクニックをご紹介したいと思います。

ジョイントとは?

 

ジョイントとは、異弦同フレットの運指のときに先に弾いた音を消音する左手のテクニックです。言葉で書くと伝わりにくいので、まずはジョイントを多用したフレーズをご覧ください!

 

指の第一関節の角度が、ペコペコ変わっているかと思います。これがジョイントです。

 

異弦同フレットの音(例えば6弦5フレットから5弦5フレット)を素早く弾くには、同じ指でセーハ(バレー)する必要があります。そのセーハは、ローコードのFのように押えているすべての音を鳴らすのが基本なので、先に弾いた音が残ります。

 

コードでは音が残って正解ですが、単音フレーズ、特に歪みがかかっているときは前の音が残っていては濁ってしまいます(わざと音を残すこともありますが)。

 

そこで、ジョイントで意識的に前の音を消音するのです。

ジョイントの練習フレーズ

 

ジョイントが頻出するペンタトニックスケールで、練習フレーズを作りました。使用するAマイナーペンタトニック(5フレット)のポジションを示します。白抜きの丸印がルート音です。

 

最初に見て頂いた動画のフレーズが以下です。

 

音符に付いている1から4の数字は、クラシックギターの楽譜でよく出てくる左手の指番号です。

 

1: 人差し指

2: 中指

3: 薬指

4: 小指

 

右手はオルタネイトピッキングが弾きやすく、左手の動きに集中できます。

ジョイントのコツ

 

譜例では上昇パターンと下降パターンを連続して弾いていますが、まず上昇パターンのみ練習するのが良いと思います。理由は、上昇のときは第二関節より先を寝かせることでとっさに高い弦を弾くことができますが、下降のときはあらかじめ低い弦を押える準備をしておかなければならないからです。

 

上昇パターンでは、まず6弦5フレットを指先で押えてダウンピッキングします。このとき、5弦には人差し指の腹が軽く触れて消音されている状態です。

 

次に第二関節より先の力を抜くイメージで倒し、5弦5フレットを押えてアップピッキングします。このとき、最初に押さえていた6弦5フレットは、指先が弱く触れている状態になるように力を調節して消音します。

 

以降、人差し指以外に薬指と小指でジョイントする運指が出てきますが、やり方は同じです。

 

上昇パターンがある程度できるようになったら、下降パターンはその逆をすればOKです。

 

下降パターンの初めの部分だと、まず小指の第二関節より先の力を抜くイメージで倒し、1弦8フレットを小指の腹で押えてアップピッキングします。このとき、2弦8フレットは小指の先で触れて押える準備をしている状態です。

 

次に、指を起こして2弦8フレットを指先で押えてダウンピッキングします。1弦8フレットは指の腹が軽く触れる程度にして消音します。

さいごに

 

Aマイナーペンタトニックのポジションをもう一度良くみてほしいのですが、スケールを1音飛ばして弾こうとするとほぼジョイントの運指となります。

 

逆に言うと、ジョイントをマスターすればフレーズの選択肢が格段に増えますし、スケールを一音ずつ上がったり下がったりする単調なソロになるのを回避することができます。

 

指の長さや関節の曲げやすさは個人差も大きいと思いますが、ジョイントは挑戦してみて絶対に損のないテクニックです。

 

ぜひ近くて遠い異弦同フレットをジョイントして、ギターの指板を縦横無尽に駆け回るための一歩を踏み出しましょう!

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