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楽器の習得には時間がかかるから流行らないの裏のウラ

楽器は弾けるようになるのに時間がかかるから、すぐに結果が求められがちな現代ではあまり流行らないと考えていました。しかし先日ある人と話していて、その考え方こそ短絡的ではないかと思ったんです。

その人はライブで共演したギタリストでした。

 

 

私「お疲れ様でした。今日は色んなギターが聴けて楽しいライブでしたね。」

 

相手「本当ですね。これからは楽器を弾く楽しさも伝えていけたらと思いました。」

 

私「でも楽器は弾けるようになるのに時間がかかるから、中々難しいですよね・・」

 

相手「でもそれって、どんなことでも一緒じゃないですか?」

 

私「!」

 

 

 

思わずハッとなりました。

 

確かに自転車に乗るのでも、試験の勉強をするのでも、気になる異性との距離を縮めるのでも、すぐに出来ることではありません。

 

やり方や労力は違うかもしれませんが、どれも楽器と同じようにコツコツと積み重ねることが大事だと思います。

 

なのに自分が弾いている楽器だけを、さも高尚なように捉えていて恥ずかしくなりました。

 

 

 

それなら楽器をコツコツ続けている人って意外と多いのかな?とも考えましたが、それはちょっと違う気もします。

 

コロナで音楽イベントが中止になったりして顕在化しましたが、もともと音楽に対する世間の優先度ってそれほど高くないのではないでしょうか?

 

限られた時間を有効に使うのに、楽器の練習でなく例えばジョギングなど体を鍛えることを優先する人も多いと思います。

 

これは健康を維持することで、他のすべてのことにも良い影響があるのが明白だからですね。。

 

 

 

それに対して楽器は、それ自体は楽しくても他に活かされるイメージってあまりないと思います。

 

鍛えてたら「筋肉がついた!」とか効果が分かりやすいですが、音楽はそもそも目に見えませんし・・。

 

リズム感がつくとか表現力が上がるとかは良く言われますが、何かインパクトに欠けます。

 

個人的には楽器を弾くってめちゃくちゃ能動的なことで、メンタルヘルス的にもとても良いと思うのですが・・。

 

楽器を弾いている側には、芸術なので別に役に立たなくても良いと思っている部分もあるかもしれません。

 

この辺は何となく哲学的で深そうですね・・。

 

しかしプラスアルファがあった方がより幅広い層にアピールできると思うので、自分なりにちょっとずつ整理できたら良いなと思います。

 

今思いついたのは、楽器を弾いても体が鍛えるわけではないということは、逆に体が動きにくくなってきても楽器は楽しく続けられるということです。

 

 

 

例えば少し激しいスポーツだと、年齢を重ねるにつれてやるのもしんどくなってきますし、危険も伴うようになります。

 

しかし楽器を弾いていて普段の生活ができなくなるようなケガをすることはありませんし、指先を細かく使うことが多いので脳科学的にも良さそうです。

 

家で弾いている分にはコロナにかかる可能性もありませんし、意外と良い所が盛り沢山ですね!

 

 

 

その点、スポーツでのゴルフのような立ち位置かもしれません。

 

歳を重ねても楽しめて、頭を使うし、日ごろ練習している成果をたまにラウンドして発揮するようなイベントもありますし!

 

すみません、私は打ちっ放しに1回行ったくらいしか経験がありませんが・・。

 

 

 

「すぐやせられる!」とか「一瞬でポジティブになれる思考方法!」とか即効性がありそうな謳い文句って、いつの時代も魅力的に聞こえます。

 

しかしそれは、時間がかかることの価値の高さを逆に表している気もします。

 

今回の一件で、自分の意見と思っていたことでも実はあまり深く考えてないことに気付かされました。

 

せめてギターに関することだけでも良く考えて、こうやってブログに整理していこうと思った次第です。

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