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「道具を大事にしないと上達しない」の真相

スポーツや習い事をしていると誰もが一度は言われるフレーズ「道具を大事にしないと上達しない」。言葉自体は間違っていないと思いますが、何となく根拠がぼんやりしている気がしてました。今回のブログではそのあたりを深堀りしてスッキリさせたいと思います。

どちらかと言えば野球などのスポーツの世界でよく聞く「道具を大事にしないと上達しない」。

 

音楽では楽器をあまり粗末に扱う人はいないと思いますが、大事に扱っているかと言われると疑問符が付くこともあると思います。

 

例えば、ギターの指板に着いた手垢を放置していませんか?シールドケーブルを足で踏んだり蹴ったりしていませんか?練習スタジオの機材を自分のものでないからと雑に扱っていませんか?

 

 

 

駄目だとわかっていても、ついついやってしまうこともありますよね・・。

 

しかし大事にするに越したことはないと、誰もが認識しているはずです。

 

次からはその理由を3つ、順番に挙げて詳細を書いていきます。

 

(道具全般に言えることですが、分かりやすいように楽器とその付属品を例としたいと思います。)

ベストな状態で弾ける

 

楽器を大事にするということは、調整や掃除・保管等が適切に行われているということです。

 

つまり、良いコンディションに保たれているということですね。

 

それによって弾きやすくなったり良い音が出せたりするメリットが出てきますし、本番で急に音が出なくなった等のトラブルも避けられます。

 

 

 

逆に大事にしないとどうでしょうか?

 

例えば面倒だからと古くなった弦をそのまま使って弾いていると、ギターだけでなく自分の音感も悪くなってしまいます。

 

調整不足の楽器で体に余計な負荷が掛かるよな状態で弾き続けると、変なクセがついて上達が妨げられることもあります。

 

いずれも練習してるのに効果が出ないばかりか、逆に悪循環に陥っています。。

 

 

 

「情けは人の為ならず」で、普段から楽器のことを思って行動しておけば、結局は自分に良いことが返って来るみたいですね。

より表情豊かなプレイができる

 

楽器を大事にするということは、遠回しですがその特性を深く理解しようとすることに繋がります。

 

例えば所有しているエレアコのプリアンプのツマミで、効果が分からないものはないでしょうか?

 

いつもそれらをいじるとは限りませんが、自分の楽器がどれくらいの範囲の音を出せるのかを知っていて適宜調整しつつ弾くのと、知らずに常に同じセッティングで弾くのでは大きな違いがあります。

 

 

 

特にエレキギターでは機材のパラメータが多いですね。

 

ギター本体のスイッチ等はもちろん、アンプやエフェクターのセッティングを合わせると組み合わせはそれこそ無限大です。

 

これらを駆使して自分の思うような音を作るスキルは、演奏能力と同じくらい大切と言えるかと思います。

 

 

 

また、少し精神論的ですが、楽器を大事にすることで楽器との一体感が生まれてくるというのも見逃せないポイントではないでしょうか?。

 

人から借りた楽器はよそよそしいですが、日ごろから愛情を注いでいる楽器は自分の手足や声の延長のような感覚さえ覚えることがあります。

 

楽器が上達するということは思い通りに楽器を操れるようになることとニアリーイコールだと思うので、この一体感の醸造は重要だと思います。

 

 

 

ということで、楽器を大事にすることで緻密かつ幅広い演奏ができるようになり、そのクオリティーも数段階アップしそうですね。

新しい機材に投資できる

 

楽器を大事にするということは、楽器が壊れてしまうようなことが起こりづらく、長持ちするということです。

 

長持ちするということは修理や買い替えの頻度が減って節約にもなり、新しい機材を購入する資金を作りやすくなります。

 

楽器を売るにしても、綺麗で状態が良い方が高く買い取ってくれますし・・。

 

 

 

弦やシールドなどのある意味消耗品を考えても、分かりやすいかもしれません。

 

使えなくなって何度も新しく買うとなると、費用がかさみますし高価で品質の良いものを揃えようとは中々思わなくなります。

 

激しいプレイをして消耗するのは仕方ないですが、例えば弦に付着した手汗を拭き取らなかったり、シールドを適当に巻いて収納したりして寿命を縮めるのは得策ではありません。

 

 

 

高価な機材が必ずしも良いものとは限りませんが、楽器を続けていると必要な機材の相場がある程度上がってくるのは事実です。

 

楽器本体はおいそれと買い替えられる価格ではないので、日々の積み重ねが大事になってきますね。

 

また、高価な楽器(特に古いもの)はそれ相応な管理が必要なので、楽器を大事にすることはそれを手に入れる前の準備にもなりそうです。

 

もちろん初心者だから高価な楽器を買っては駄目、というわけではないと思いますが・・私自身がギター歴数年のころに高価な楽器を管理不足で修理が必要な状態にしてしまったことがあるので、胸を張っておすすめはできません。。

 

 

 

少し話はそれましたが、楽器を大事にすることは将来への投資にもなる前向きな行為だということは言えそうです。

おわりに

「道具を大事にしないと上達しない」を紐解いてきましたが如何だったでしょうか?

 

定型文みたいに使われる言葉にも、色々と理由があるんですね。

 

私が思いついていない考え方もまだまだあると思うので、気付かれた方は機会があれば教えて下さい。

 

 

 

それでは最後に一句、

 

ギタリスト

 

ギターがなければ

 

ただの人

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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