· 

演奏に集中する大事さを数字で表す

ギターを弾いている最中に、ついボーっとしてしまうことってありませんか?演奏に集中すべきなのは分かっていても持続するのはなかなか大変ですよね・・。今回のブログは集中の大事さをビシッと数字で表すことによって、遠回しですが少しでも演奏中の意識を変えられないかという内容で書いてみたいと思います。

車の空走距離

 

今回の記事を書いてみようと思ったきっかけは、車の教習所で習ったことをふと思い出したからです。

 

ちょっと前置きが長くなるのですがお付き合い下さい・・。

 

 

 

学科教習で空走距離とか制動距離とかを習いませんでしたか?

 

運転しない人のために書いておくと、空走距離はドライバーが危ない!と思ってブレーキをかけようとしてから実際にブレーキがきき始めるまでの距離です(偉そうに書きつつ私も忘れかけてました・・)。

 

ドライバーがどんなに敏感に危険を察知してもブレーキを踏むまでにはラグがあり、その間も車はどんどん進んでいるというわけですね。

 

一方、制動距離はブレーキがきき始めてから車が止まるまでの距離です。

 

空走距離と制動距離を足した距離が停止距離となり、危険を感じてから車が止まるまでの合計距離になります。

 

 

 

空走距離の考え方は、ブレーキをかける時以外にも適用できそうですね。

 

例えば窓の外の景色に見とれていたり、カーナビを凝視したりしている間にも車は進んでいきます。

 

ではわき見運転をすると、具体的にどれくらい車が進むのでしょうか?

 

実際に数字を使って計算してみます。

 

 

 

計算には「車の速度」と「わき見している時間」が必要です。

 

ここでは車が時速50キロメートル(50[km/h])のときに1秒間(1[sec])わき見するとします。

 

空走距離の計算式は

 

(50[km/h]×1000)÷(1[sec]×60×60)

 

です。

 

左のカッコ内では1000をかけてキロメートルをメートルに直しています(キロメートルでは直観的に分かりにくいため)。

 

右のカッコ内では60分×60秒=3600をかけて時間を秒に直しています(1時間は3600秒)。

 

計算すると13.888・・となります。

 

1秒わき見するだけでも、およそ14メートル進んでいるという結果になりました。

 

 

 

わき見運転は大きな事故の原因になるので気を付けないといけませんね。

 

・・ということを考えていると、音楽を演奏するときも同じではないかという感じを受けました。

 

空走距離と同じ方法で、演奏中に演奏以外のことを考えてしまったときに進んでしまう距離(拍数)が分かるのではないでしょうか?

 

ようやくここから本題に入ってきます・・!

音楽の空走距離

 

楽器の練習時にもスマホの通知に気を取られたり、晩ご飯のおかずが気になったりと演奏以外のことを考えてしまうことがありますよね。

 

本番中でさえ、美人な(イケメンな)お客さんに見とれてしまったり、MCで話すことを考えてしまったりで集中が途切れることがあります。

 

そんな時、どれくらい曲は進んでしまっているのでしょうか?

 

実際に計算してみます。

 

 

 

車の速度にあたるのは音楽ではBPM(Beats Per Minute)ですね。

 

1分間に何拍進むかという曲のテンポを表す数値です。

 

ここでは120BPMの曲で1秒間(1[sec])他のことに気を取られるとします。

 

BPMはMinute(分)ごとの拍数なので秒に直して計算すると

 

120[BPM]÷(1[sec]×60)=2

 

2拍が過ぎ去っていくことになります!

 

 

 

2拍というと、4/4拍子の曲なら1小節の半分ですね。

 

下手したら次のコードに進んでるかもしれないくらいの拍数です。

 

1人で(ソロで)演奏しているならまだしも、バンドなら完全に取り残された状況になってしまいます!

 

 

 

車の速度と同じように曲のテンポ(BPM)が速いともっと危険度がアップしますね。

 

180BPMの曲なら1秒間に

 

180[BPM]÷(1[sec]×60)=3

 

で3拍が過ぎ去ります。

 

3/4拍子の曲なら1小節がまるまる過ぎてしまってます!

 

 

 

逆にスローテンポの曲だと大丈夫なのかというと、そうでもなさそうです。

 

同じ1秒で進んでしまう拍数は当然が少なくなりますが、曲がゆっくりな分弾くタイミングのずれが致命的になってしまいます。

 

アップテンポの曲で少しくらいリズムがずれても気になりませんが、スローなバラードで誤ったタイミングで音を出すととても目立ちますよね。。

 

結局、速い曲でも遅い曲でも集中するに越したことはなさそうです。

安全に空走するには?

 

集中するのが大事!ということをここまで具体的に数字で見てきました。

 

しかし演奏だけに集中するのにも限界があるように思います。

 

弾くだけでなく自分や他の演奏者の音も聴かなければなりませんし、お客さんの反応をまったく無視してただ淡々と演奏するのも何か違う気がします。

 

バンドメンバーとアイコンタクトしたり、「振り」を合わせることだってあるでしょう。

 

そんな時は必ずしも100%演奏だけに集中していないはずです。

 

 

 

とはいえ、そのたびに演奏が止まってしまうなんてことはありません。

 

それはどうしてなのかを考えると・・やはり練習が鍵になっているかと思います。

 

しっかり練習した曲やフレーズは、それを覚えたてのころよりも自然に演奏することができますよね。

 

 

 

これはスポーツで言うところの「体が勝手に反応する」みたいな状態だと思います(たぶん・・)。

 

自然にできるということは、少々他のことに気を取られていても大丈夫ということです。

 

車の運転だって、最初は全神経を集中しないとぶつけてしまいそうで怖いと思っていたのが、慣れてくるとラジオを聴きながらとか同乗者と会話を楽しみながら運転できるようになります。

 

もちろん車のレース等の場合は話しながら運転する余裕はなさそうですが、これは楽器でも同じですね。

 

めちゃくちゃ難しいフレーズを弾きながら雑談はできません!

 

 

 

結局、練習が大事という結論にたどり着きました。。

 

しかし何となく定性的だった集中することの大切さを、少しだけですが定量的に(数値で)表せたのは良かったと思います。

 

1秒他のことを考えるだけでどれだけ曲に取り残されるかがわかると、気持ちの入り方が少し変わってくるのではないでしょうか?

 

しっかり練習して準備し、さらに本番でそれを出し切れるように演奏に集中して最高のパフォーマンスを披露したいですね!

関連記事

音程を表す「セント」の式を求める


アルバム単位で音楽を聴く意味



ギターの上達を「微分」で考える


音楽をやる人3月生まれが多い説