
「While My Guitar Gently Weeps」や「真夜中のギター」など、歌詞にギターが出てくる曲はいくつか思い浮かぶと思います。ではギターの弦が出てくる曲があるのはご存知でしょうか?しかも、比喩的に弦が出てくるのではなく、ギターの弦自体のことを歌ってる歌があるんです!
その曲はこちらの「This Sting」です。
昔、チェット・アトキンスのビデオで見て印象に残っていた曲なのですが、探したら動画がありました!
詳しい情報がわからなくて申し訳ないのですが、曲を作ったのはチェットではなく他の人物だったと思います。
ギターの6本の弦それぞれについて、歌とその弦を使ったプレイが披露されており、何とも楽しい曲に仕上がっています。
ただ、これまでこの曲の歌詞については雰囲気でしか聴いておらず、詳しい意味を理解していませんでした。
今回は良い機会なので、自分なりに和訳してみようと思います。
ぜひ、先ほどの動画を再生しながらご覧下さい。
(歌だけでは英語が聞き取れないため、YouTubeの字幕機能をオンにして確認しています・・)
訳詞
【6弦】
この弦はE音の6弦♪
この弦はE音の6弦♪
この弦は一番下にあって、低音がばっちり出る
この弦で演奏するよ
【5弦】
この弦はA音の5弦♪
この弦はA音の5弦♪
この弦は国境の町で買ったんだ。この弦が奏でる音はすべてラテンのサウンドになるんだ
この弦で演奏するよ
【4弦】
この弦はD音の4弦♪
この弦はD音の4弦♪
その天国の音色は澄み渡って鮮やか。天使の心から生まれたに違いない
この弦で演奏するよ
【3弦】
この弦はG音の3弦♪
この弦はG音の3弦♪
この3弦はバーレスク・ショーでは弾いたことがないんだ
この弦で演奏するよ
(私は間違ってそうだ)
【2弦】
この弦はB音の2弦♪
この弦はB音の2弦♪
ミツバチが巣の周りを飛び回るように、ブンブンと音が鳴るんだ
この弦で演奏するよ
【1弦】
この弦はE音の1弦♪
この弦はE音の1弦♪
この弦と私はグランド・オール・オープリーの時代に戻る
この弦で演奏するよ
全部の弦の演奏を聴いてくれるかい?
注釈
この曲は単にそれぞれの弦について歌っているだけでなく、アメリカン・ジョークも色々と盛り込まれてそうです。
例えば3弦で出てくる「バーレスク・ショー」はちょとアダルティなショーのことらしいです。
バーレスク・ショーでは3弦を弾いたことがないんだと言いつつ、3弦で弾いたメロディーがおそらくバーレスク・ショーの曲のメロディーで、プレイの後に「私は間違ってそうだ」とつぶやいて笑いを誘っています。
2弦で急に蜂が出てくるのは、B stringとBee stringをかけたダジャレと思われます。
この2弦でプレイされるメロディーも何か蜂に関係するものだと思うのですが、ちょっと分かりません・・。
1弦の歌詞にあるグランド・オール・オープリーは1925年から放送されているアメリカ最古のラジオ番組で、カントリー音楽がメインコンテンツになっています。
演奏が行われるテネシー州ナッシュビルにあるオープリー・ハウスはカントリー音楽の総本山のような感じで、私もショーは見てないのですが建物を観光しに行ったことがあります。
グランド・オール・オープリーが始まった古い時代に帰るイメージで「大きな古時計」を演奏しているんですね。
他の弦、特に「ラテンのサウンドになるんだ」と歌っている5弦でプレイされているのも、何か謂れがある曲のメロディーだと思うのですが、パッと思いつきません。
何ともふわっとした注釈ですみませんが・・もしピンとこられた音楽通の方がいれば、ぜひ教えて下さい!
という訳で、ギタリストなら必聴の?ギターの弦について歌った歌「This Strings」のご紹介でした。