先日、ひょんなことからガットギター(クラシックギター)を入手しました。エレガットなのですが、ガットギターをきちんと弾くのは、かれこれ20年ぶりくらいになります。今回は久しぶりに弾いて感じた、ガットギターの良さや難しさをまとめてみたいと思います。購入を考えている方の参考などになれば幸いです。
弾くのが楽
ガットギターはスティール弦のギターと比べて方がネックの幅が広く、高音弦が太いので、どちらかというと弾くのが大変なイメージがあります。
しかし実際に弾いてみると、スティール弦のギターと比べて手に掛かる負担が少なく感じました。
これは弦の材質や、テンション感が柔らかいことが影響していると思われます。
チョーキングをほとんど使わない(ガット弦だと音が上がりづらい)など、奏法面の違いもあるかもしれません。
特に押弦する左手の指先が痛くなりにくいので、長時間弾くことができます。
メインでガットギターを使わないとしても、じっくり時間を掛けて曲を分析したり、作曲したりするのに重宝しそうです。
スティール弦に比べて柔らかく優しい音色も、この利点を後押ししてくれています。
そういえば、年配のギタリストがメインギターをスティール弦からガットギターに変更しているのをたまに見かけます。
特に、どちらのギターでも演奏可能なジャズ系のギタリストに多いイメージですね。
理由は色々あると思いますが、ガットギターの「弾くのが楽」という利点が大きいのではないかと、今回久しぶりにガットギターを弾いて感じました。
慣れやすさ
前述の通りガットギターは幅広のネックで、弦の間の距離もスティール弦のギターより広くなっています。
これは生音で弦を大きく振動させたり、アポヤンド奏法(弾いた指が隣の弦にもたれかかるように弾く奏法)の都合だと思われますが、意外とすんなりと順応できます。
ガットギターとスティール弦ギターを持ちかえる頻度が高くなってくると、両者共にほとんど違和感なく弾けるようになりました。
ただ、シェイクハンドグリップ(親指での押弦)は若干使い部分があります。
握り込まないといけない範囲が広いので、当然と言えば当然なんですが・・。
特に手が小さい方で、スティール弦ギターでぎりぎり親指が使えてたような場合は、ガットギターでは違う押え方を検討する必要がでてきそうです。
他に、個人的には横方向のポジション移動になかなか慣れることができません。
これはガットギターが12フレットで、スティール弦ギターが14フレットでボディと接合されているという違いがあるためだと思われます。
同じポジションでも、ガットギターではよりボディ寄りになるので、思ったよりもハイポジションで弾いているような感覚になります。
そういった意味では、ガットギターではハイポジションのプレイに制限がでてきます。
12フレットでボディと接合されているので、それ以上のフレットは左手を指板側に大きく出さないと弾けなくなってくるためです。
ハイポジションを多用することが多い方は、カッタウェイ付きのガットギターが必須となりそうです。
チューニングの狂い具合
久しぶりにガットギターを弾いて一番不思議に思ったのが、スティール弦ギターとのチューニングの狂い具合の違いです。
感覚的に、スティール弦ギターは温度の影響がすぐに現れます。
室温が上がると弦が伸びて音程が下がり、逆に室温が下がると弦が縮んで音程が上がるという感じです。
一方ガットギターでは、室温が上がっているのに思ったより音程が変わっていないなど、スティール弦ギターとは異なる挙動になっています。
物質は基本的に温度が上がれば膨張し、温度が下がれば収縮するので、ガットギターもスティール弦ギターでも同じような傾向を示すと思うのですが・・。
もしかしたら、温度の影響が表れるのがスティール弦ギターよりも遅いといった特性があるのかもしれません。
弦の張り方も異なるので、それも関係しているでしょうか?
これから少しずつ観察してみようと思います。
弦交換がおっくう
先ほど少しだけ話題にあがりましたが、ガットギターとスティール弦ギターでは弦の張り方が異なります。
ガット弦(ナイロン弦)にはボールエンドがないため、ブリッジ側では弦同士をうまく噛み合わせて固定する必要があります。
また、ヘッド側のペグもスティール弦ギターと異なる軸方向に回転するようになっているため、こちらも弦を噛み合わせる勝手が違ってきます。
何回か弦交換したら慣れるでしょうし、実際に昔ガットギターを弾いていた時は普通に弦を張れていたんですが・・やはり少しおっくうになってしまいます。
弦の種類もスティール弦ギターに負けないほどあり、どれを選んでよいか迷ってしまいます。
現状、AUGUSTINEの黒いやつくらいしか知りません・・。
本物のガット(羊の腸)を使ったギター弦なんかもあるんでしょうか?
まあこのあたりは、色々試す楽しみが残っているとも言えますね。
以上「20年ぶりにガットギターを弾いて思ったこと」でした。
これからガットギターを弾く機会も増えてくると思うので、また何かトピックがあればブログにまとめたいと思います。
定期的にアップしている演奏動画(YouTubeのページはこちら)でも徐々に使い始める予定なので、実際の音もぜひご確認下さい!



