ライブやレッスンなどで、これまで多くのギタリストに出会ってきました。その中には会うたびに凄みが増しているギタリストもいれば、逆に後退しているように感じられるギタリストもいます。私自身が精進している身なので大きなことは言えませんが、何かの参考になるよう、ギターが上達しない人の共通項をまとめてみたいと思います。
音楽を聴かない
ウソだと思われるかもしれませんが、本当です!
ギターが上達しない人は、日常的に音楽を聴いていないことが多いように感じます。
一昔前のようにレコードやCDを探し回らなくても、たくさんの音楽が聴ける時代なので、聴こうと思えばいくらでも聴けるはずですが・・。
そもそも音楽が好きでギターを弾いているはずなのに、何とも矛盾した状態ではないでしょうか。
場合によっては、弾こうとしている曲の音源すらきちんと聴かずに、ギターで再現しようとしていることすらあります。
では何をもとにギターを弾いているかというと、歌本やコピー譜などの譜面です。
譜面とにらめっこして、書かれている通りに弾いている感じですね。
それ自体は別に悪いことではないと思いますが、蓄音機が発明される以前の時代でもあるまいし、譜面を主として楽器に取り組むのはどうなんでしょうか。
譜面よりも格段に多い情報量がある(というか1つの正解である)原曲をまず聴くべきなのは、疑いようのない事実だと思います。
別にギターで弾こうとしている曲でなくても、音楽を聴くと様々な感情が揺さぶられます。
刺激を受けてギターが弾きたくなったり、アレンジや作曲の時にこれまで聴いた音楽の影響が出てくることもあります。
音楽を聴かないとそういったことが起こらず、自分の頭の中に残った情報だけで演奏しないといけません。
何となく、ダイエットだからと、ろくな栄養も摂らずに運動しようとする感じに似ているでしょうか・・。
心当たりのある方は、ひとまず自分がギターを手にするきっかけになった音楽を、聴き直してみると良いかもしれません。
そこから、その音楽のルーツを辿ったり、逆にその音楽が影響を与えた後世のアーティストを聴いてみたり、まったく違ったジャンルに飛んでみたりと、広げ方は無限だと思います。
サブスクのプレイリストに身を任せてみたり、AIにお勧めのアルバムを聴いてみるなんてことも、意外な発見があって面白いかもしれません。
とにかく様々な音楽を聴かないと、上達するものも上達しないと思います。
継続しない
2つ目は、ギターの練習が継続しないことです。
どんなに音楽の才能がある人でも、1日や2日練習しただけでは人の心を動かすような演奏はできません。
ましてや普通の人がやる気が出た時にだけ練習しても、上達どころか現状維持すら難しいと思います。
逆にどんなに才能のない人でも、長く続けていれば少しずつ積み重ねていくことができます。
客観的に見て覚えの悪い私が、ギターをひたすら続けて実感していることなので、これは間違いありません!
もちろん時にはうまくいかず、やり方を改善しないといけないようなこともあります。
しかしそれも、継続していないと分かり得ないことだと、今では思います。
継続するにはこうすれば良い!と一概には言えませんが、継続できないのは2つのケースに分かれるのではないでしょうか。
1つは、勉強や仕事、家庭の事情などで、ギターを弾く時間が取れないケースです。
生活に必須なことに比べてギターの優先順位は低く難しい所ですが、これは逆にギターを弾く余裕すらない状況とも言えます。
出来る範囲で仕事をセーブするとか、家事や介護を業者に依頼するなどを検討しても良いかもしれません。
もう1つは、ギターを弾く時間があるのに練習しないケースです。
この場合は、他のことを継続しているのでギターに費やす時間がなくなっているとも取れます。
例えばテレビやYouTubeなどの動画コンテンツは、長時間見てもらうためにあの手この手で視聴を継続させようとします。
もちろん、別にそれらが悪いと言いたいのではなく、本来あったはずの時間までも何となく費やしてしまうことが問題なだけです。
シンプルに時間を決めるなどして、メリハリを付けるのが良いのではないでしょうか。
確かに次々と刺激的な情報が得られる訳でもなく、むしろ我慢の時間が多いギターの練習なんて、変わり者しかしないかもしれません。
頑張った所でほとんどの場合一銭にもならず、チヤホヤされるわけでもないですし・・。
しかし、だからこそ音楽と真摯に向き合っている人の演奏に、価値が出てくるだと思います。
発表機会がない
3つ目は、発表会やライブなどの人前で演奏する機会がないことです。
人間は基本的に楽な方を選ぶようにできているので(主観ですが・・)、何もないと練習しようとはしません。
「また今度やればいいや」という思考になって、結局何も進んでいない状況に陥ります。
逆に発表機会があると、嫌でも練習せざるを得なくなります。
練習するべき内容が明確になりますし期限も設けられるので、ほとんど仕事しているのと変わらない状態ですね。
自分のモチベーション以上の練習をこなす必要が出てくるので、メキメキと上達することになります。
これまで出来なかったことが出来るようになると楽しくなってくるので、それをまた新たな発表の場に還元して・・といった相乗効果も出てきます。
ただし、発表機会があるだけで油断してはいけません!
本番が終わったら一気に燃え尽きる人も、中にはいるためです。
実際に、本番が終わった後に1週間以上楽器を触らなくなった人を複数知っています。
確かに1つの区切りかもしれませんが、これはかなりもったいないことだと思います。
本番後に反省会をしたり、録画や録音したものを確認したりして、どこがうまくいったか、逆にどこが駄目だったかをしっかり分析すると、次に活かすことができるためです。
本番が無事に終わりさえすれば良いというのは、テストの前に一夜漬けで勉強して、何とか落第を免れた・・というのとあまり変わらない気がします。
発表は、必ずしも大勢の人の前である必要はありません。
動画サイトに定期的に演奏をアップするでも良いですし、ギター教室に通うのも効果的だと思います。
どちらも練習すべき内容が明確になりますし、一応期限も切れらている形になるためですね。
一昔前に比べて、利用できる道具やサービスは大幅に増えているので、自分に合ったものをうまく利用し、理想のギタリストに近づきたい所です。



