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オープンコードのGどっちで押える?

オープンコードのGの押え方は大きく2種類あり、どちらの押え方もよく使われています。では選ぶなら一体どちらが良いのか?定量的に分析してみたいと思います。もちろん、出したい音が出せればどちらの押え方でも構わないので、あくまで参考としてご覧下さい!

Gの2つの押え方

 

1つ目の押え方はこちらです。

 

押えていない人差し指が1フレット付近に来るので、ここでは1ポジ型と呼びます。

 

※ 1:人差し指,  2:中指,  3:薬指,  4:小指

シェイクハンドグリップ(親指を使って押える)を多用する人や、手が大きめの人はこの押え方のイメージです。

 

 

 

2つ目の押え方はこちらです。

 

人差し指が5弦2フレットを押えているので、ここでは2ポジ型と呼びます。

クラシックグリップ(親指がネックの裏にある)の人や、手が小さめの人はこの押え方のイメージです。

 

 

 

それでは、あえて選ぶならどちらの押え方が良いか・・見ていきたいと思います。

指を離さずにコードチェンジできるか?

 

コードチェンジするとき、前後のコードで同じ弦、同じフレット、同じ指で押える箇所があれば、そこは押えっぱなしで他の指を移動させるだけでコードチェンジができます。

 

そこで、GがトニックになるキーG、サブドミナントになるキーD、ドミナントになるキーCの3つで、よく使うコードへのチェンジのしやすさを考えてみましょう(Gがよく出てくる3つのキーと考えてもらえれば大丈夫です)。

 

1ポジ型はキーGでEmと共通の指があり、その指を離さずにコードチェンジできます。

 

2ポジ型はキーDでBmと共通の指があり、その指を離さずにコードチェンジできます。

 

ただしバレーコードからなので少し押える位置を変えて調整する必要があります。

 

1ポジ型と2ポジ型ともに、指を離さずにチェンジできるコードは1つずつなので、現段階では引き分けと言ったところでしょうか・・。

指の移動距離の比較

 

続いて、コードチェンジするときの指の移動距離を考えます。

 

移動距離が短いほど素早くスムーズにコードチェンジができるので、具体的に計ってみましょう。

 

指が動くパターンによって次のように移動距離を定めました。

  • 押えているのを離す、または離している状態から押える:0.5
  • 隣のフレットに移動する:1
  • 隣の弦に移動する:1

親指を除いた4本の指について、1ポジ型と2ポジ型から他のコードへチェンジするときの移動距離をすべての指で合計して比較します。

 

なお、FやAは押え方の選択肢が複数あるため今回は除外しています。

 

結果を見ると、1ポジ型はBmで2ポジ型に負けているだけで、後は移動距離が同じか短くなっています。

 

2ポジ型は特にCコードとのチェンジの分が悪く、1ポジ型に5ポイントの差をつけられています。

1ポジ型の方が少し優勢でしょうか。。

応用がきくか?

 

せっかく押え方を覚えるので、細かいバリエーションが作れた方が表現の幅も広がって良いのではないでしょうか。

 

1ポジ型と2ポジ型のそれぞれで、どれくらい応用がきくかを見ていきます。

 

 

 

まず1ポジ型ですが、こちらは残っている人差し指が使えます。

 

まずは5弦2フレットの中指を浮かせてスッキリした響きにします(理論的には2つあった長3度のB音を2弦開放だけにしたということです)。

 

離した5弦は薬指の腹で少し触れてミュートしておきます。

 

残る2弦開放の長3度を半音上げると、sus4コードになります。

 

他にも、中指で3弦2フレットを押えるとadd9コードになります。

 

人差し指と中指が使えてかなり自由度があるので、色々試してみて下さい。

 

 

 

人差し指でセーハすることで、そのままポジションを変えて他のコードにすることもできます。

 

例えば2フレット上にずらすとAコードになります。

 

バンドや弾き語りでは使わないでしょうが、ソロギターなどでは選択肢の一つとなりそうなアイデアですね。

 

 

 

続いて2ポジ型ですが、残っている薬指で4弦3フレットを押えることでG7にすることができます。

 

さりげなくセブンスを感じさせる良い響きですね。

 

1ポジ型から移動しやすいG7もありますが、セブンスの音がトップ(一番高い音)にあるので少しクセが強いです。

 

他には、残った薬指で2弦3フレットを押えてペダルトーンにするアイデアはどうでしょうか?

 

最後は少し頑張ってひねり出しました。。

 

どちらかというと1ポジ型の方が応用がききそうです。

まとめ

 

「指を離さずにコードチェンジできるか?」「指の移動距離の比較」「応用がきくか?」の3点でGの1ポジ型と2ポジ型を比較しました。

 

結果は2勝1引き分けで1ポジ型の勝利です!!

 

とはいえ、手や身体の大きさは人それぞれですし、ネックの形状や演奏する音楽ジャンルによっても適した押え方は変わると思います。

 

これからGコードを覚える方には1ポジ型をおすすめしますが、難しく感じたらまず2ポジ型で押えるのもありです。

 

逆にどちらかの押え方が染みついている方は、もう一方を試してみると新たな発見があるかもしれません!

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