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3弦だけ音痴になる怪事件

以前に「3弦だけチューニングが合わない怪事件」が発生したのですが、今回また違った事件が起こりました。しかもまた3弦です・・。同じような境遇の方の参考になればと思い、ブログに内容を残すことにします。

事件の概要

 

事件は新しく買ったエレキギターで発生しました。

 

購入後しばらくしてから自分の普段使っている弦に交換したのですが、3弦だけが音痴になったんです!

 

正確にはローポジション、特に2フレットのAの音あたりだけ音が高くなるんですが他のポジションは特に問題ない、という状態になりました。

 

少々ピッチがずれるのはギターの常だと思いますが、わずかにチョーキングしたくらい音が高くなるので弾いていて気持ち悪いです。

 

気にせずプレイしようとしても音が高くなる3弦2フレットあたりを弾くとどうしても気になってしまい、集中できなくなってしまいました

 

 

 

もちろん購入時にはこのギターを試奏しており、色んなポジションで正しく音がでるかをチェックもしたつもりです。

 

もしかして気付かなかったのでしょうか・・。

 

ちなみにこのギターが店頭に並んでいた時に張られている弦のゲージと自分が使っているゲージが同じだったので、弦を張り替えた時に特別な調整はしていない状態です。

 

次からはギター本体の調整を含めた、事件の原因解明までの道のりを追ってみます。

事件の推理

 

何はともあれ、ギター本体の調整で自分で出来ることを試してみました。

 

ギターの購入時にお店で基本的な調整はしてもらってますが、張り替えた弦は元とまったく同じものではないでしょうし、環境も違うので少し狂いが生じた可能性はありそうです。

 

 

 

まずはトラスロッドを回してネックの反りを調整しました。

 

このギターはヘッド側にレンチを差し込み口があるタイプです。

 

調整してくれた方がテクニカル志向なのか、最初はビタビタに弦高が低くなっていました。

 

やり方を確認しつつ少し順反り側に調整しましたが・・3弦の音痴は変わりませんでした。

 

続いてオクターブチューニングの調整をしました。

 

サドルを弦を張っている方向に動かすやつですね。

 

この辺りが一番怪しい感じがします!

 

12フレットの実音とハーモニクス音をチューナーで確認して作業しましたが・・それほどズレてなかったので、結局サドル位置はあまり動かしませんでした。

 

3弦の音痴も改善されていません。

 

 

 

このギターのブリッジサドルは弦と垂直方向の高さ調整も可能なので、一応そちらも試してみました。

 

これに関しては1弦でチョーキングしたときに音が途切れるフレットがあるという別問題が解決したのですが、3弦の音痴は変わりません。

 

 

 

ここまでの3種類の調整はバランスも関係しそうな気がします。

 

なのでトラスロッドを回して他を再調整・・のようなことを何度か試しましたが、やはり駄目でした。

 

3弦のローポジションのうわずった音がむなしく響きます。。

 

 

 

一応ピックアップの高さも調整しました。

 

弦に近すぎると振動を阻害することがあるということなので・・。

 

しかしこれも不発です。

 

まあ好みの位置に調整できたので、それはそれでよかったのですが・・。

 

 

 

結局ギター本体の調整は徒労に終わりました。

 

今回のギターはこれまで所有した中でも、最もフレットが高いものだったので、弦を押える左手に力が入りすぎている説なども浮上しましたが、やはり本質的な解決には至りませんでした。

 

一応ネットで同じ症状の報告がないか調べた所、ナットの溝が弦に合っていない時に今回のようにローポジションで音がシャープすることがあるとのことです。

 

 

 

さすがに素人がナットを削るのは怖すぎるので、リペアショップショップに相談するしかないですね・・。

 

最後にダメもとで、今よりも細いゲージの弦を張ってみようと思ってセット弦を購入しました。

 

細いゲージだと、弦がナットの溝にしっかりとはまる方向になるので・・。

 

弦を用意していざ交換しようとした時に、思わぬ発見があります。

事件の解明

 

何気なくナットの部分を再確認すると、3弦だけ真っすぐに弦が通らずにペグ側が少し溝からそれているような状態になっていたことに気が付きました!

 

その状態の写真はないのですが、次の図のような状態ですね。

 

確かに片側3連のヘッドだと、3弦はナットとペグの間の角度がきつくなります。

 

弦交換の時に、きちんと溝にそわせられてなかったのかもしれません・・。

 

さっそく弦を緩めて、きちんとナットの溝の全面と3弦が接触するようにしてあげると・・3弦の音痴が解消されました!

 

 

 

おそらくペグ側がナットに引っ掛かるような形になっていたことで、ナットと弦の滑りが疎外されていたのだと思います。

 

この状態だと、ローポジションでは弦が滑らず引っ張られ、わずかにチョーキングしたようになります。

 

しかしハイポジションに行くほどその影響は薄れます。

 

まさしくローポジションだけ音がシャープする今回の事件の原因!

 

ブログ本文の最初の写真にすでに答えはあったということですね・・。

さいごに

 

今回の事件は、結局は弦を張り替える時の基本事項みたいな所に原因がありました。。

 

ただ私も幾度となく弦交換をしていますが、ナットの途中で弦が溝から外れるような微妙なバランスになったことはなく、ちょっと驚いています(たいがいは外れるので気付く)。

 

もし同じように音痴になった場合はぜひ確認してみて下さい。

 

 

 

事件の解明までに色々と試して効果がなかったことも、もしかしたら他の問題が起こった時の解決方法になるかもしれません。

 

なのでブログには余さず書き残しておくことにします(決してブログの文字数をかさ増してるわけではありません・・)。

 

 

 

なお、以前に発生した別の「3弦だけチューニングが合わない怪事件」は未だに解決していません。

 

もしそちらの方の情報がありましたらぜひ教えて下さい!

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