突然ですが、工学関係の仕事をしているとパラメータスタディ(いわゆるパラスタ)をする機会に多く出会います。効率的に検討する高度な手法もありますが、シンプルで確実な方法が1つだけあります。その方法を音楽やギターに適用すれば、色々とうまく回りそうな気がするので、ちょっとブログにまとめてみたいと思います。
パラメータは日本語でいうと「変数」です。
分かりやすくギターに関連するもので例えると、ギターアンプのボリュームやゲインなどのツマミになるでしょうか。
ボリュームを上げると音量が大きくなり、ゲインを上げると音が歪むような結果が得られます。
ギターアンプには他にもたくさんのツマミがありますが、それらを色々変えて理想の音を探す作業がパラメータスタディ(パラスタ)です。
ではこのパラスタを確実に行う方法ですが、結論から言うと「パラメータを1つずつ変えること」です。
そうすることで、そのパラメータを変更した時の効果がはっきりと分かるようになります。
パラメータは通常複数あるため作業に時間が掛かりますが、各パラメータの効果を把握しつつ、少しずつ理想の結果に近づくことができます。
言われてみれば当たり前に思えるのですが、実際には色んなパラメータをガチャガチャと一気に変更していることも多いです。
私自身も覚えがありますが、急いでいる時や緊張している時は特にそうなりがちですね・・。
複数のパラメータを一度に変更すると、結果に対してどのパラメータがどう効いているかが分からなくなってしまいます。
例えばボリュームとゲインを一気に上げると、どちらの影響で音が歪んだのか分からないといった感じです。
普段から使い慣れているギターアンプなら、パラメータの効き方を熟知しているかもしれませんが、初めて使うものなら、よほど経験を積んだギタリストでないと、即座に対応できないと思います。
パラメータを1つずつ変えるのには、もう1つ大きなメリットがあります。
それは、急激な変化による負担が抑えられるということです。
先程のギターアンプの例だと、ボリュームとゲインを一気に上げると、必要以上の大音量になって耳を痛めるかもしれませんし、最悪の場合スピーカーが破損してしまうかもしれません。
しかしパラメータを1つずつ上げて確認すると、そのような事故が起こりづらくなります。
これまでギターアンプの例ばかり出しましたが、もちろんギター本体のコントロールやエフェクターについても同様の考え方ができますね。
ハードウェア的な面で言えば、後は弦交換が思い当たります。
弾きやすさや理想の音色を求めて、使ったことのない弦に交換してみる場合があると思います。
その際、例えば弦のメーカーとゲージ(弦の太さ)を一気に変えると、元々使っていた弦との違いが、どのパラメータの影響なのかが分からなくなります。
実際には弦の材質やコーティングの有無など、他にも様々なパラメータがあるので結構複雑です。
劇的な変化を得たい気持ちは分かりますが、なるべく少しずつパラメータを変えて検討するのが近道ではないでしょうか。
弦交換の場合、パラメータを一気に変えるとギター本体への影響も大きくなってきます。
弦のテンションの違いでネックが一気に反ってしまったり、ピッチが合わなくなったりということも十分起こり得ます。
そういった負担も考えて、パラメータを変更する必要がありそうです。
ここまでハードウェア面だけを考えてきましたが、ブログのタイトル通り、作曲やアドリブでも同じ方法論が使えるのではないかと思っています(ようやくタイトル回収に入ります・・)。。
例えば、ブルース進行でギターソロを弾く時、その場の発想に任せて真っ白な状態からアドリブで弾く!というのは中々難しいです。
100回に1回くらいは超斬新なソロになるかもしれませんが、99回は支離滅裂になって失敗しそうですね。
確実な方法の1つは、自分が普段から弾いているフレーズをベースに、最後の1音だけを変えるとか、一部のリズムだけを変化させるようにすることです。
そうすることで、一定のクオリティを保ちつつ、同じフレーズ一辺倒ではないソロが弾けるのではないでしょうか。
アドリブと一言で表現されますが、そのアドリブ度合いは場合によってかなり幅があるのではないかと考えています。
今回の場合、パラメータを1つずつ変えるのは、アドリブ度合いを狭めるのと同義になっています。
ここまで来れば、後は作曲やアレンジなんかにも同じ方法が適用できそうではないでしょうか?
大層な物言いですが、どんなに大きな変化も1つ1つの積み重ねで成り立っています。
一気に色々変えてしまいたい気持ちも分かりますが、それで成功しても「なんだかよく分からないけどうまくいった」状態になってしまい、次に続かない恐れがあります。
パラメータを1つ1つ変更して結果を分析する作業を楽しむことができたり、それに時間を掛けられることが、音楽をやる上で大切なことかもしれないと、このブログを書いていて思った次第です。



