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ソロギターのキーの決め方【転調編】

近年では、ポップスであっても曲の途中で転調する手法が、普通に使われています。途中でキーが変わる曲をソロギターでアレンジするには、どうすれば良いでしょうか。

 

 

 

まずはアレンジする曲の、どこが何のキーになっているかを把握します。

 

曲全体をアナライズできればベストですが、長い曲の一部分のみを抜き出すようなケースでは、アレンジする部分だけでも構いません。

 

この時点で、曲中のすべてのきーが弾きやすいものであったらラッキーです。そのままアレンジを進めてみましょう。

 

 

 

弾きにくいキーが存在する場合は、音程をずらしてみて、弾きやすいキーにぴったりはまる場所がないか探してみましょう。

 

例えば、キーCとキーE♭が使われている場合、2つのキーの音程は短3度(半音3つ分)です。この音程で弾きやすい関係を探してみましょう。

 

主音に♯や♭がつかない組み合わせは、DとF、EとG、AとC、BとDです。

 

最後のBは調号に♯が5コついて少々弾きづらいので、残りの3組が候補となります。

 

後は各組合せでカポの位置や、響きなどを確認して最終ジャッジをします。

 

 

 

ただ、キー同士の音程の関係で、どうしても弾きやすいキーの組み合わせが見つからない場合もあります。そんなときのアイデアも3つご紹介しましょう。

 

 

 

1つ目は、曲の目立たない部分や静かな部分に、弾きにくいキーを当て込む方法です。

 

逆に言うと、サビなどの聴かせたい部分に、弾きやすいキーを優先的に持ってきてあげます。

 

苦肉の策の感じはありますが、弾きにくいキーでは使い慣れていない押え方をするぶん、新しい響きが得られるというメリットもあります。

 

2つ目は、カポを演奏途中でずらす方法です。

 

ずらしている間は両手で音を出すことができずに、曲が分断されがちになるため、「カポをずらす練習」が必要になります。

 

この方法の最大のメリットは、同じ押え方でもキー変更ができることです(カポタストのメリットそのままですね)。

 

オリジナル曲のアレンジでこの方法を使った動画を、ご参考までに貼っておきます。

 

 

 

 

3つ目は、禁断の技‥‥転調する音程を、アレンジする側が変えてしまう方法です。

 

本来は途中で半音上がるけれど、弾きにくいから全音上げてしまおうといった感じです。

 

スムーズな転調のために、コード進行が工夫されているような曲では使えませんが、急に転調したり、無理やり転調している曲では案外気にならなかったりします。

 

 

 

転調を含む曲は単調になりづらいため、キー設定さえうまくいけば、それなりの出来上がりが見えているとも言えます。

 

あれこれ試してみて、ぜひベストポジションを見つけて下さい!

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