このブログでも何度か話題に挙がっていますが、今や音楽もAIで作れる時代です。どのような曲を作りたいか入力すれば、結構なクオリティーのものをAIが出してきてくれます。こうなったらもう、地道に楽器の練習をしなくても良いのではないでしょうか・・?
と言いつつギタリストのブログなので、楽器を弾く意味を頑張って見つける方向で話を進めたいと思います。
ただ、私は別にAIで音楽を作ることに、否定的な訳ではありません。
音楽の裾野が広がりますし、AIを使った新たな音楽ジャンルが誕生するかもしれないと思うと、ちょっとワクワクします。
AI音楽家とリアルの楽器プレイヤーが共同で制作するようなことも、増えてくるかもしれません。。
今回どちらかと言うと、AIが様々な業界を席巻してきた時代に、一度自分達の足元を確認してみようという試みになります。
自分の言葉で話せる
突然ですが、バイクで世界一周した知り合いがいます。
人里離れた場所でパンクしてしまったり様々なトラブルはあったようですが、見事達成したので本当に凄いなと思いました。
色々と聞きたい話はあったのですが、最初に気になったのは、何か国も通るのにどうやって現地の人とコミュニケーションを取ったのかです。
その人曰く、翻訳アプリ1つで何とかしたとのことでした!
これ、ちょっと今回のAIと楽器の件と、共通する部分がないでしょうか?
翻訳アプリがあれば、最低限の意思疎通は可能かもしれません。
しかしアプリを通す必要があるので、どうしてもワンテンポ以上遅れた会話になってしまいます。
もし、同時通訳してくれるほど高性能になったとしても、自分が表現したい細かい言い回しやニュアンスが伝わる訳ではありません。
翻訳アプリをAIに、言葉を楽器の音に変換すると、同じような状況であることが分かります。
自分の感情を即座に、また直接表現できる所が、外国語や楽器を習得する最大の意味と言えるかもしれません。
理想に近づける
そもそも楽器を弾くのは、音楽を演奏するためだけではないことも多いです。
憧れのミュージシャンのパフォーマンスやファッション、考え方などに影響を受けて、自分もそれに近づきたいと思い、楽器を始めた人も多いと思います。
ただ音楽を作れれば良いのではなく、自分の生き方の一部として、楽器を弾くという行為が存在していることになります。
また、楽器自体の音色や見た目に惚れ込んだので、弾き続けているというケースもあります。
長い時間を経て洗練されてきた楽器は、ある意味それだけで芸術品と呼べるかもしれません。
それを所有するだけでなく実際に演奏することは、何ごとにも代えがたい喜びを与えてくれます。
楽器を弾いていると、少しずつできることが増えてくるのも興味深い点です。
AIでもトライ&エラーは必要だと思いますが、何か入力すれば取り敢えずは完成品が出きます。
一方で楽器は、まともな音を出す所からスタートするようなものも多く、地道に練習を積み重ねる必要があります。
何かを完成させるには多くの労力が必要ですが、逆に考えると永遠に理想に近づき続けられるということが、言えるのではないでしょうか。
楽しい
確か松任谷正隆さんだったと思うのですが、AIが作曲までしてくれることについて、こんなコメントをしていました。
「作曲は楽しい作業だから誰にも任せない」
これが、楽器についても当てはまる真理ではないかと感じます。
なんだかんだ言っても、楽しいことがあるから多くの人が楽器を弾くんだと思います。
確かに100の内99がつまらない練習で、残りの1だけようやく楽しいようなこともあります・・。
ただその1を知ってしまうと、そこまでの99は頑張ろうかという気持ちになるから不思議です。
ただ何が楽しいかは、人によって違うと思います。
ライブをやることが楽しい人もいれば、録音して作品を完成させることが楽しい人もいます。
緻密な編曲をするのが楽しい人もいれば、その場で即興的に演奏するのが楽しい人もいます。
楽しいと感じることと求められていることが違う場合もありますが、原動力となるのは前者の楽しい気持ちではないでしょうか。
そういう意味では、AIで音楽を作るのが楽しいなら、そっちに向いているとも言えると思います。
99回の入力がうまくいかなくても、会心の作品ができるまで根気強く粘れるような人が、きっといるはずです。
続けている間にAIを操るノウハウも蓄積されますし、耳もどんどん鍛えられるでしょうし・・。
そんなことを続けている人の中から、もしかしたらスターAI音楽家が生まれるかもしれませんね。
カリスマが現れたらAI音楽家人口も一気に増えて、世間のイメージも少しずつ変わってくると思います。
素晴らしいAI音楽と共演できる日を夢見つつ、こちらはまた楽器の練習に励むことにしましょうか・・。



